スウェーデン版NHK的ごたごた

NHKの受信契約の義務規定による判決が昨日出たらしいけど、それに似た出来事がスウェーデンに住んでいる僕に起きた。

昨日の夜、突然僕の部屋のチャイムが鳴った。チャイムが鳴ることなど一年に一回しかないので、慌てて扉を開けると、そこには禿げた小さいおじさんが立っていた。そのおじさんは、スウェーデンの公共放送 Radiotjanst の人だった。いわゆるスウェーデン版NHKである。

そのおじさんはIDを見せ、「あなたの家はインターネットを契約しているのか。」と聞いてきた。僕は素直にしていると答えると、「そのモデムに、テレビのケーブルを刺すところがあるはず。そのモデムを持っている人は、テレビを持っていなくても受信料を払わないといけない。」と突然言ってきて、契約書を差し出してきた。

その箇所に僕がサインをしなければいけない箇所がある。しかし、突然来られて契約書にサインなんてできない。「とりあえず大家さんに連絡するからちょっと待ってくれ」というと、そのおじさんは「あなたは法律を破ってるんだ」と強気の姿勢を見せてきた。

しかし、僕は一年スウェーデンに住んでいるけど、一回も受信料を払えと言われたこともないし、基本的には家賃に光熱費もインターネット代もすべて含まれている。しかも、僕のアパートは入り口がロックされていて、普通の人は入れない。どうも怪しいと思い、サインしないでいると、おじさんは「サインしなくてもいいよ。どうせ払わないといけないから。」と言って、去ってしまった。

ちなみに契約料は月2000円程度。おじさんは「That is not end of the world」とか言ってたけど、完全に無駄なものにお金を払うのは嫌だ。僕はテレビも持ってないしスウェ語もわからないので、公共放送のお世話になるのはほぼない。それだったらNHKに払うよ。

どうも納得いかないので、すぐに大家にメールすると、すでに何人かが連絡しているらしく、「払う必要はない」というメールが来た。よかったよかった。


しかし、日本でもNHKの受信料請求は、世の中の闇的なものがあるけど、スウェーデンでも全くおんなじことが起こってるんだな。NHKの受信料の時もそうだったけど、おそらく請求しに来る人は下請けの人で、あまり高給取りという雰囲気はなかった。一つずつ家を訪問していって、いきなり「義務があるので金払え」と言う仕事ってつらいだろうな。

税金で賄われないのは、国と一線を画するためと前聞いたけど、ネット時代にもうちょっとなにか方法があるんじゃないだろうか。