「夏休み」ストックホルムからパルマへ

スウェーデンは6月から8月にかけて、一ヶ月間休む権利が労働者に与えられている。僕もこの初めてのバカンスを恐る恐る取ってみた。ただ、一ヶ月とる勇気はなく、二週間だけ取得した。

行く場所はとにかく暑いところと決めていた。僕は寒いより暑いほうが好きで、夏でも涼しいスウェーデンは住むのには最適だが僕には物足りない。焼けるような暑いところで、海に入りたいのである。
ヨーロッパの中で夏を感じられるところは、ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸に挟まれた地中海の島々である。特にギリシャのサントリーニ島やクレタ島などは有名だがその分航空券が高い。Google Flightの地図を見ているとスペインにあるマヨルカ島に行く航空券が安いのでそこに行くことにした。いつもはなるべく陸路で行くのだが今回は行きも帰りも飛行機という番外編である。

取った航空券はもちろん格安航空券。Nowegianというノルウェーの格安航空会社である。この航空会社はLCC大手のライアンエアーに比べ、かなりよい。まず第一に、飛行機が発着する空港が、その都市メインの空港なのである。ストックホルムの場合はアーランダ空港であり、僕が持っている定期を使って空港まで行くことができる。一方ライアンエアーはスカブスタ空港というところに発着し、その空港まで行くのに追加で二千円程度払わないといけない。到着する空港も大抵街から離れているので、時間とお金がかかりお得感はあまりない。

さらにライアンエアーは出発の数日前でないとオンラインチェックインができない。もしオンラインチェックインを忘れると航空券と同じ程度の金額を払わないといけない。オンラインチェックインをして預け荷物がない場合でもビザチェックをしてもらうためにカウンターに並ばないといけない。一方Nowegianは航空券を買った瞬間に航空券のPDFが送られ、改めてオンラインチェックインをする必要がない。カウンターにも行く必要がなく、そのままセキュリティチェックにいけばよい。

今回はストックホルムのアーランダ空港を15:50に離陸する。2時間前に空港に着き、セキュリティチェックにそのまま向かう。全く混んでおらず、数分で搭乗口についてしまった。カフェで時間を潰し、離陸15分前に機内に入った。この間、全くパスポートを見せることはなかった。機体は小さく、搭乗者も少なかったせいでモタモタすることなく席に着き、すぐに離陸した。LCCではあるが非常に快適な出発である。

(続く)